支援の方法について
●支援期間は1年間から、希望に応じて里子が卒業するまで。
支援は1年間から始めていただくことが出来ます。
カンボジアの年度末(9月)には、次年度も支援して頂けるかどうか継続確認を行い、継続していただける場合には前年度支援をしてくださった里子を引き続き支援して頂きます。
支援を継続されない場合、その里子を支援してくださる新しい里親さまを募集します。そのため支援が必要な里子は、基本的に卒業まで支援を受けることが出来ます。
●支援金額は年間18,000円(里子1名につき)
シェムリアップ市内において子どもが就学に必要な物資や環境を整えるために必要最低限な金額が18,000円(およそ200ドル)です。
●里親さまからお預かりした支援金は、アナコットで就学に必要な物資や環境整備にかかる費用に変えて里子へ届けます。
現金のまま支給しない理由
アナコット里親会では、里子へ支援を届ける際、現金のまま渡していません。
現金で渡した場合、家族によって子どもの勉強とは関係ないことに使用されることがあります。
そのため、里親の皆さまからの支援金が確実に里子の就学のために使用されるよう、物資などの形にして里子へ届けています。
支援金の使用用途について
支援金としてお預かりした18,000円は次の物資等に充てられます。
1 | 制服 | 年間2~4着(上下) | ¥900 |
2 | 靴・サンダル | 年間2足 | ¥720 |
3 | 靴下 | 2足/2か月 | ¥360 |
4 | 教科書 | 3~5冊 | ¥450 |
5 | 文房具・教材費等 | ノート、筆記用具等 | ¥3,600 |
6 | 英語塾・学習塾 | 約435/月 | ¥5,220 |
7 | その他必要なもの | 必要に応じてカバン、自転車等 | ¥3,150 |
8 | 食券・米など | 米1キロ45円 | ¥3,600 |
合 計 | ¥18,000 |
※カンボジアでは物価が頻繁に変わるため、物資等の購入時期によって、支援金の使途内訳が異なる場合があります。
また、学校の授業日数によって授業料などが異なる場合があります。
支援品の支給についての補足
① 授業料(塾含む)は子どもの出席状況を確認した上、直接担任に支払います。
② 制服や文房具などの物品は現物で支給します。
③ 学年に応じて必要となる物品を支給します。
④ 3年生以上の児童には自転車を支給します。
⑤ 学校での食費(朝食・昼食)は校内で使用できる食券を作り支給します。
⑥ 支援金に余剰が発生した場合、年度末に里子の状況に合わせて必要な物を支給します。
〔支援金の使用用途の中で日本の方には理解しにくい部分についての補足説明〕
なぜ塾代まで支援するのか?
アナコット里親会では、子どもたちが学校に通うのに必要最低限の物資と環境を提供しています。「それなのになぜ塾代?」と思われるのではないでしょうか。
塾代が最低限必要な支援となっている背景には、カンボジアの教員の給料の問題が関係しています。
教員の給料は月40ドル。それに対して、シェムリアップ市内で5人家族が生活するためには、少なくとも月300ドルが必要です。
教員は学校の給料だけでは生活できないため、副業をしなければなりませんが、その副業として、近年はほとんどの教員が学校の外で授業を行うようになっています。
カンボジアの小学校は午前・午後の二部制ですが、午前学校で教える先生は午後に塾を行い、午後学校で教える先生は午前に塾を行っています。その塾では、学校での自分のクラスの児童を対象に、学校の授業の続きや補足の授業を行います。
つまり、塾に通わなければ、学校の授業についていくことが出来ず、落第することになります。
塾代は5~20ドル/月必要であり、経済的に厳しい状況にある家庭では、子どもを塾に通わせることが難しく、小学校を卒業することが難しくなるのです。
そのため、塾代は必要最低限の支援としています。
カンボジア特有の事情ではありますが、日本の皆さまにもご理解いただきますようお願い申し上げます。